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護憲・改憲訴え熱く 憲法記念日 広島市中区

 憲法施行70年を迎えた3日、憲法をテーマにした集会やイベントが広島市中区であった。中でも9条を巡り、護憲派、改憲派それぞれの立場の主張が響いた。

 労働組合員や弁護士でつくる「ストップ!戦争法 ヒロシマ実行委員会」はハノーバー庭園で集会を開き、約1500人が参加。歌手で僧侶の二階堂和美さん(43)=大竹市=が「9条には世界中の人が仲良くする理想が込められている」と訴え、反戦の思いを込めた美空ひばりの歌「一本の鉛筆」を歌った。

 市民団体「第九条の会ヒロシマ」は原爆ドーム前で、戦争放棄をうたう9条の改正の賛否をシール投票で尋ねた。570人が応じ、約8割の472人が「守る」を選んだ。

 一方、改憲派の「美しい日本の憲法をつくる広島県民の会」は県立総合体育館で集会を開催。東京の会場でジャーナリストや国会議員らが討論した「憲法フォーラム」の様子を生中継した。「9条を変え、自衛隊の存在を明記するべきだ」などの主張に約130人が聞き入った。

 佐伯区の大下貞雄さん(82)は「北朝鮮情勢が緊迫している。自国をしっかりと守れる憲法にする必要がある」と話した。(畑山尚史、樋口浩二)

(2017年5月4日朝刊掲載)

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