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感動 平和の調べ 命の尊さ 八神さん熱唱 2017ひろしまFF

 「みずいろの雨」「パープルタウン」などのヒット曲で知られるシンガー・ソングライターの八神純子さん(59)が、スペシャルゲストとしてFFに初登場した。伸びやかで透き通った歌声を生で聴こうと、原爆資料館南のカーネーションステージには約8千人(実行委員会調べ)が集った。

 3枚目のシングル「みずいろの雨」でスタートし、命の尊さや反戦を訴える「ひめゆりの丘」や「Mr.ブルー~私の地球~」などを熱唱した。1980年のヒット曲「パープルタウン」が流れると、会場の熱気は最高潮に達した。

 歌の合間には「広島に来たら必ず訪れる平和記念公園は、私にとって特別な場所。広島から世界に平和を発信しよう」と語り掛けた。2011年の東日本大震災を機に音楽活動を再開したことなども報告した。

 アンコールを含め、花と平和の祭典にふさわしい6曲を歌い上げた。広島市佐伯区の病院技師本丸忠生さん(59)は「デビュー時から大ファン。さらに厚みが増した声に感動した」と最前列で口ずさんでいた。

 ステージを終えた八神さんは「ずっと出たいと思っていたFF。戦争は絶対にいけないという思いを歌声で表現できた」と晴れやかな表情だった。原爆から復興した広島と、震災から立ち上がろうとしている東北を歌でつなぐ目標の実現へ、気持ちを新たにした。(栾暁雨)

(2017年5月4日朝刊掲載)

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