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被爆67年 体験伝えていかねば 山口で原爆死没者追悼式

 広島原爆の日の6日、山口県原爆被爆者支援センターゆだ苑(山口市元町)は山口市宮野地区の原爆死没者之碑の前で追悼式を開いた。約30人が参列し、犠牲者の冥福と核兵器廃絶を祈った。

 参列者は碑に花を供えて手を合わせ、原爆が投下された午前8時15分にはサイレンに合わせて黙とうした。

 ゆだ苑の岩本晋理事長(69)は「被爆した事実を忘れられることが怖い。次代への継承が課題だ」と話した。原爆投下の翌日、広島市で入市被爆した山口市小郡上郷、松冨昭征さん(85)は「あの光景は忘れられない。二度と繰り返さないため、被爆体験を正確に伝えていかねば」と語った。

 ゆだ苑によると、3月末現在、県内の被爆者健康手帳所持者は3878人。この一年で192人減った。(三浦充博)

(2012年8月7日朝刊掲載)

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