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戦没者慰霊 次世代も 福山 追悼式前に市民ら碑清掃

 第2次世界大戦の戦地で犠牲となった兵士の慰霊を継承しようと、福山市の備後護国神社護持会のメンバーや市民約50人が7日、神社近くの慰霊碑を清掃した。遺族や生還者の高齢化で管理が難しくなる中、13日の市戦没者追悼式を前に、初めて呼び掛け。定期的に開いて輪を広げる。

 子どもからシニアまで参加者たちは落ち葉や雑草を取り除き、碑を水で洗った。硫黄島、東部ニューギニアなどの激戦地や兵士の名前を刻んだ碑文を、じっと読み込む姿も。清掃後、持ち寄った花を碑前に手向けた。

 護持会によると、大戦関連の碑は13基あり遺族会や元将兵たちが建立。慰霊祭や清掃を続ける団体は少なく、傷みが目立つ碑もある。個人やボランティアたちが盆前などに清掃している。裾野を広げようと今回、会員制交流サイト(SNS)でも参加を募った。

 春秋の2回、一斉清掃を呼び掛ける予定。企画運営した会社員峯松浩道さん(38)は「平和を祈る場として受け継ぎ、伝えたい」と話した。(高橋清子)

(2017年5月9日朝刊掲載)

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