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「放射線手帳」 協力を表明 広島市長、浪江町長と面会

 福島第1原発事故で全町避難を余儀なくされている福島県浪江町の馬場有(たもつ)町長は7日、広島市役所で松井一実市長と面会した。松井市長は、町民に「放射線健康管理手帳」を独自に発行する浪江町の取り組みを支援する姿勢を示した。

 松井市長は、被爆者健康手帳を参考にした放射線健康管理手帳の取り組みに「一人一人の行動記録を残すことは後々役立つ。被爆者援護でも、いわゆる証拠が収集できないことが今も問題になる」と賛同。「県や国との連携をどう確立するかも重要。少しずつでも前進するよう協力したい」と述べた。

 馬場町長は、町からの避難者が広島市に15人いることに触れ、「引き続き援助を」と要請した。

 懇談後、馬場町長は「中身の濃い懇談でエネルギーをいただいた。連携を深め、手帳の運用などで指導を仰ぎたい」と話した。

 馬場町長は、6日の市の平和記念式典に参列した。(田中美千子)

(2012年8月8日朝刊掲載)

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