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平和の鐘 長崎で響く 広島市商高 姉妹校に「お返し」

 広島市東区の市立広島商高は、市の平和記念式典で突かれる「平和の鐘」を模した鐘を姉妹校の長崎市立長崎商高に贈る。長崎原爆の日の9日に広島商高の生徒が届け、平和を祈って鳴らす。

 鐘は青銅製。直径17センチ、高さ37・5センチ、重さ8・5キロ。両校の名前や校章、松井一実市長が揮毫(きごう)した「希望」の文字を刻む。

 長崎商高から3月、「長崎の鐘」を模した鐘を贈られたお返しにと生徒が企画。実物の平和の鐘を製造した富山県高岡市の老子製作所に発注した。製作費11万4千円は、生徒が仕入れや販売を担う販売実習「ピースデパート」の売り上げや校内での募金で捻出した。

 両校は2009年に姉妹校提携の協定を締結。長崎の被爆桜を広島商高に、広島の被爆アオギリを長崎商高にそれぞれ植樹するなどの交流をしている。

 9日に長崎商高である受贈式には広島商高から7人が出席する。広島商高の生徒会長で3年村田真弓さん(17)は「平和を願う両校の絆がより深くなれば」と話していた。(山本乃輔)

(2012年8月9日朝刊掲載)

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