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法王の広島訪問 外相に支援要望 湯崎知事

 広島県の湯崎英彦知事は31日、外務省を訪ね、ローマ法王フランシスコの広島訪問に向けた支援を岸田文雄外相に要望した。被爆地・広島から、法王に核廃絶に向けたメッセージを発信してもらい、「核なき世界」への進展につなげるのが狙い。

 湯崎知事は、国際的に影響力が大きい法王の広島訪問が実現するよう、国の後押しを求める要望書を岸田氏に手渡した。会談は冒頭を除き非公開で、終了後に会見した湯崎知事によると岸田氏は「政府としても努力したい」と前向きに取り組む考えを示したという。

 会談で湯崎知事は「核兵器禁止条約」の制定交渉への日本政府の参加も要請した。岸田氏は、核兵器保有国が参加していないことを理由に参加しない考えをあらためて説明した上で、「地元の声として受け止める」と話したという。

 国の2018年度予算編成に向けた施策の提案、要望の一環。湯崎知事は同日、関係省庁などを回り、空母艦載機移転計画がある米海兵隊岩国基地(岩国市)の米軍機の低空飛行訓練中止や、企業の地方移転促進などを求めた。

(2017年6月1日朝刊掲載)

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