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青山クラブ 保存活用を 市民有志が検討会・ネット署名

映画上映 ゲストハウス 呉の歴史 体感の場

 呉市が本年度に国から買い取る呉市幸町の青山クラブの活用を願う市民の動きが広がっている。有志が検討会を開いて旧海軍ゆかりの施設を生かす道を探り、インターネットで保存活用を求める署名を呼び掛けている。(浜村満大)

 初の検討会は5月24日にあった。デザイナーや教員たち17人が意見を交換。「軍港の街として発展した呉の歴史を感じられる。愛着を持っている人は多いはずだ」などの声があった。

 活用案として、青山クラブも描かれるアニメ映画「この世界の片隅に」の上映会の開催や、ゲストハウスなどを挙げた。今後も月1回程度、検討会を開き、具体策をまとめて市へ提出する。

 参加した衣料品店経営の下野隆司さん(38)=呉市畝原町=は「JR呉駅や商店街に近く、立地に恵まれている。経済や文化、観光振興などに好影響をもたらす可能性を秘めている」とみる。

 「この世界の片隅に」のファンで団体職員の久能敏之さん(41)=呉市西片山町=は4月、青山クラブの保存を求める署名を集めるため、インターネットのサイトを開設した。映画ファンを中心に賛同の輪は広がり、署名は千人分を超えた。

 久能さんは「映画をきっかけに建物を見に来る県外の観光客は多い。有効に使ってほしい」と訴える。

 市は当初、建物の老朽化を理由に解体して駐車場にする構想を打ち出したが、現在は保存、活用を含めて整備の具体策を盛り込んだ基本計画を作る方針でいる。

(2017年6月3日朝刊掲載)

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