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「この空の花」 舞台あいさつ 中区で大林監督

 尾道市出身の映画監督、大林宣彦さん(74)が11日、最新作「この空の花」の上映が始まった広島市中区の八丁座で、舞台あいさつをした。観客約100人に作品へ込めた思いを語った。

 映画は、戦時中の空襲や、2004年の新潟県中越地震の犠牲者を慰霊する同県長岡市の花火大会が題材。大林さんは「悲惨で悲しい話をいかに美しく描き、人の心に残すかが映画の仕事。平和への思いを感じてほしい」と望んだ。

 製作の過程で東日本大震災が起きたことに触れ、「私の作り手としてのスクリーンも真っ白になった」と振り返り、「震災を体験した人が作品を何度も見てくれる。3・11を希望に変えなければいけない」と訴えた。

 八丁座での上映は24日まで。4月から全国各地で順次公開している。

(2012年8月12日朝刊掲載)

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