×

ニュース

沖縄問題進展 言及せず 山口知事 艦載機移転の前提条件

 山口県の村岡嗣政知事は8日の記者会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事が7月に工事差し止め訴訟を起こす方針を表明したことについて「コメントを控えたい」と述べた。

 普天間の移設見通しは、山口県と岩国市が、7月にも米側が開始する米海兵隊岩国基地(岩国市)への空母艦載機移転の受け入れの前提条件としている。一方、翁長知事は7月の提訴に併せ、判決まで作業を中断させる仮処分を申し立てる方針も示している。

 村岡知事は普天間の移設見通しについて、艦載機移転受け入れの是非と併せて判断するとした上で、「その時点での普天間の動向と国がどう対応するのかを整理したい」と強調。沖縄県知事の提訴方針が受け入れ判断に影響するかについては「総合的に考えていく」と述べるにとどめた。

 一方、受け入れ判断については「地元(岩国市、和木、周防大島両町)の意向を尊重する」とあらためて強調。「市町の判断を踏まえたい。今はそれを待っている状態」として時期は明言しなかった。(和多正憲)

(2017年6月9日朝刊掲載)

年別アーカイブ