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笠岡で戦没者追悼式 5高代表 核廃絶訴え 初の朗読担当 遺族ら400人が献花

 笠岡市戦没者追悼式が10日、市民会館であった。市主催で、遺族たち約400人が、日清戦争以後に戦死した市出身者2972人の冥福を祈った。市非核平和都市宣言の朗読では、初めて市内全5高校の生徒代表5人が担当し、核兵器や戦争のない平和な社会の実現を訴えた。(谷本和久)

 黙とう後、小林嘉文市長が「悲惨な戦争の記憶が薄れるなか、この事実を忘れず、次の世代に語り継いでいかなければならない」と式辞。参列者が献花台に白菊を手向けた。

 宣言では笠岡工、笠岡商、笠岡、岡山龍谷、西備支援の高校生5人が壇上で1人ずつ朗読。「核兵器の廃絶を全世界に訴え、不断の努力を続けるのが肝要」などと訴えた。朗読後、笠岡商高3年の原田雅子さん(17)は「平和の大切さを実感した。何か個人でもできれば」と話した。

 宣言朗読は昨年まで一部の学校が担当。市遺族連合会(約900人)と市が、戦争の怖さや平和の重要さを広く知ってもらうため、各高校に依頼した。秀平良子会長(76)は「子どもたちに戦争をしてはいけないと思ってもらい、平和が続く世界を築いてほしい」と願った。

(2017年6月11日朝刊掲載)

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