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空襲の記憶 後世に 動員学徒 仲間が追悼

 67年前の終戦直前、738人が亡くなった光市の旧光海軍工廠(こうしょう)空襲があった14日。犠牲になった光井国民学校高等科の動員学徒6人を追悼しようと、同級生や先輩が同市光井の光井小に集まった。

 同小グラウンドにある「悠久の碑」前に、15人が集合。空襲があった午後0時20分に黙とうをささげ、学徒動員の歌を歌ったり、花束を手向けたりした。

 6人の1学年上で、海軍工廠に動員されていた末岡誠二さん(80)=同市中央=によると、空襲時は昼食時間だったという。末岡さんは防空壕(ごう)に一時避難。移動しようと出たとたん、防空壕に爆弾が落ちてきたという。「一緒に田畑を駆けめぐって遊んだ仲間ばかり。戦争で子どもが犠牲になることほど悲しいことはない」と目頭を押さえた。

 この日は、山口市糸米の山口高「平和の母子像」前でも、旧光海軍工廠への空爆で犠牲となった旧制山口中の動員学徒の追悼式があった。同級生や遺族約30人が参列。学業半ばで亡くなった18人を悼んだ。(上木崇達、三浦充博)

(2012年8月15日朝刊掲載)

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