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空襲の記憶 後世に 岩国でも鎮魂の黙とう

 500人以上が亡くなったとされる岩国空襲から67年後の14日、戦没者慰霊祭が岩国市麻里布町の麻里布自治会館であった。

 市内では空襲があった午前11時15分にサイレンが鳴った。式典会場に集まった遺族や住民約40人は1分間黙とうした。麻里布地区自治会連合会の木村建彦会長(67)が「犠牲になった方の命を無駄にせず、平和の尊さを後世に伝える」とあいさつ。読経の中、参列者は祭壇に焼香した。

 勤務先の旧岩国陸軍燃料廠(しょう)(和木町)からの帰りに岩国駅前の焼け跡を通った村中巧さん(82)=岩国市麻里布町=は「死体と爆弾でできた穴を避けて歩いた。地獄をさまよっているようだった」と振り返っていた。(酒井亨)

(2012年8月15日朝刊掲載)

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