×

ニュース

「原子力依存 深く反省」 戦没者追悼式で横路氏

 横路孝弘衆院議長は15日、全国戦没者追悼式の「追悼の辞」で、広島、長崎の原爆被害と第五福竜丸事件に触れ「身をもって核の恐ろしさを知ったにもかかわらず、原子力の安全性を十分問わないまま依存してきたことを深く反省する」と述べた。

 横路議長は「(被爆地では)『黒い雨』がなお人々を苦しめている一方、核の平和利用として原子力発電を推進してきた」と指摘。福島第1原発事故に言及し、「原発からの脱却も含めてエネルギー政策の転換を探る必要がある」と訴えた。

 6日に出席した広島市の平和記念式典で、子ども代表が読み上げた「平和への誓い」を引用し「『平和は私たちでつくるもの』という言葉が心に響く。恒久平和の実現に全力で取り組む」と結んだ。

 横路議長は昨年の追悼式でも、唯一の被爆国として「原発の安全神話に寄りかかったのは痛恨の極み」と述べていた。(山本洋子)

(2012年8月16日朝刊掲載)

年別アーカイブ