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「核禁条約を」 願い輝く 原爆ドーム前 キャンドル点灯

 米ニューヨークでの第2回「核兵器禁止条約」制定交渉会議の開幕に合わせ、被爆地の広島市で15日夜、「BAN NUKES NOW!(今こそ核兵器禁止条約を)」のメッセージがキャンドルでともされた。東京・渋谷でもトークショーを開催。被爆者や市民が廃絶への思いを発信した。

 中区の原爆ドーム前には二つの広島県被団協を含む22団体でつくる実行委員会の呼び掛けで約200人が結集。実行委事務局長で「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」の森滝春子共同代表(78)は「条約こそが核兵器廃絶への最も短距離で有効な手段」と訴えた。

 参加者は約千本のキャンドルに次々と点火。原爆ドームを背に縦4・5メートル、横18・6メートルのメッセージを浮かび上がらせた。非政府組織(NGO)などに送り、条約制定を後押しする。 

 渋谷はライブハウスが会場。若者に関心を広めようと、核兵器を禁止、廃絶する条約締結を目指す「ヒバクシャ国際署名連絡会」が企画。約70人が集まった。登壇した日本被団協の田中熙巳(てるみ)代表委員(85)は「未来を背負う若い人たちが『核兵器を本当になくしたい』と声を上げて」とエール。広島市中区出身のシンガー・ソングライターで被爆3世のMetisさんたちが平和をテーマにした歌を熱唱した。(野田華奈子、田中美千子)

(2017年6月16日朝刊掲載)

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