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ヒロシマ描く 新たな調べ 「次世代の作曲家」コンサート 広島

 ヒロシマをテーマにした現代音楽の新曲を初演するコンサート「次世代の作曲家たちⅤ」が16日、広島市中区のJMSアステールプラザであり、革新的な調べに音楽ファン約150人が聞き入った。

 安芸区出身の作曲家、細川俊夫が音楽監督を務める「HIROSHIMA HAPPY NEW EAR」の23回目の演奏会。若手作曲家の川上統(おさむ)と金井勇がそれぞれ新作を書き下ろし、気鋭の指揮者、川瀬賢太郎のタクトで広島交響楽団が演奏した。

 川上の「樟木(しょうぼく)」は、被爆クスノキの生命力を表現。金井の「凝視(コンテンプレーション)」は、原爆資料館で触れた遺品の印象を映す。曲から浮かび上がる祈りの情景が、会場を感動で包んだ。

 細川の「旅Ⅸ―目覚め―」、ブーレーズの「メモリアル」などの演奏もあった。ひろしまオペラ・音楽推進委員会と中国新聞社などの主催。(西村文)

(2017年6月17日朝刊掲載)

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