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議長に296万人の署名 被爆者提出「廃絶の力に」

 「核兵器禁止条約」の制定交渉会議に合わせ米ニューヨークを訪れている広島、長崎の被爆者が16日、「ヒバクシャ国際署名」296万3889人分の目録を国連本部でホワイト議長(コスタリカ)に届けた。(ニューヨーク発 水川恭輔)

 核兵器を禁止し、廃絶する条約の締結を全ての国に求める署名は日本被団協の提唱で昨年4月に始まった。日本被団協から派遣された和田征子事務局次長(73)=横浜市鶴見区=が今月上旬分までを集計した目録を手渡すと、受け取ったホワイト議長は「とても感動的だ。核兵器の犠牲者の苦しみが軍縮の努力の原点であるべきだと思い起こさせてくれた」と歓迎した。

 広島県被団協(坪井直理事長)の箕牧(みまき)智之副理事長(75)は折り鶴柄のバッジをホワイト議長へ贈り、さっそく上着に着けてもらった。原爆ドーム(広島市中区)近くの街頭署名活動に立ってきた箕牧副理事長は「署名が核兵器の禁止、廃絶へ力になっていると実感した。広島の市民や首長の署名をさらに広げたい」と感極まった様子で語った。

(2017年6月18日朝刊掲載)

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