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「平和の灯」補修工事開始 広島県コンクリート診断士会など

 広島県コンクリート診断士会とコンクリートメンテナンス協会(いずれも広島市中区)は19日、平和記念公園(同)にある「平和の灯(ともしび)」の補修工事をボランティアで始めた。7月3日まで計6日間の作業。最新技術で傷みを直し、原爆の日に備える。

 初日は約20人が参加。ハンマーで台座をたたくなどして内部の鉄筋の腐食具合や剝落しそうな箇所を確認し、印を付けた。今後、一部を削って鉄筋にさび止めを塗ったり、コンクリートの腐食を防ぐ強化材を表面に塗布したりする。

 平和の灯は故丹下健三氏の設計で1964年8月に完成し、幅13メートル、奥行き8メートル、高さ3メートル。管理する市は必要に応じて修復してきたが、詳しい劣化状況は調べていない。同診断士会が昨年5月に調査を、今年1月に適切な補修方法を探る試験をしていた。

 米倉亜州夫会長(75)は「来訪者にきれいになった平和の灯を見てもらい、平和への願いを深めてほしい」。工事後の定期的な点検や補修を市へ提言するという。(森戸新士)

(2017年6月20日朝刊掲載)

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