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オスプレイ墜落 「人為ミス」報告 岩国市、国の検証求める

 米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイのモロッコでの墜落事故原因をパイロットによる人為ミスとし、日本政府に対し米国防総省が示した最終報告書について、先行搬入先となった米海兵隊岩国基地の地元の山口県や岩国市は淡々と受け止めている。二井関成知事は16日、「国が安全性を確認したとしても県民の安心に結び付けるまでには時間がかかる」との認識を示した。

 県庁で取材に答えた。二井知事は、モロッコだけではなく、6月に米フロリダ州で起きた墜落事故の原因究明の行方を見極める考えを示し、「国が(二つの事故原因の究明結果を)総合的に判断し、県や岩国市に具体的な説明があると思う。説明を聞いた上でどう対応するか(を考える)」と述べた。

 岩国市の杉岡匡基地政策担当部長は「米側の報告内容を、国はしっかり検証してほしい」と強調。米軍再編に協力姿勢の岩国市議でつくる「岩国基地問題に関する議員連盟」の桑原敏幸会長は「人為ミスなら操縦の難しさやパイロットの技能など新たな疑問もわく。不安の払拭(ふっしょく)にはならない」とした。

(2012年8月17日朝刊掲載)

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