×

ニュース

艦載機移転 岩国市長発言要旨

 23日の岩国市議会本会議で艦載機移転を容認した福田良彦市長の発言要旨は次の通り。

 市としては、各判断材料の達成状況、成果などに加え、市民や議員の意見を総合的に判断し、多くの市民の理解が得られるかという観点からも審議した。艦載機の移転については審念熟慮した結果、これを受け入れることとする。「受け入れ」の言葉の重みや込められた思いは一言で言い尽くせない。在日米軍再編は抑止力を維持し、戦争を回避することで、国の安全を保障し、平和と安全を維持する措置だ。北朝鮮の弾道ミサイル発射などの情勢を考えれば、日米同盟の結束はこれまで以上に重要だ。

 基地のある自治体の長として、住民の安心安全を確保し、良好な生活環境を維持するという責務もあり、これらを両立させる最良の選択がどこにあるのか葛藤(かっとう)し、苦悩した。基地の存在を、安全保障の観点を無視して一面的に「負担」や「犠牲」の概念で定義するところに問題の難しさがある。私に課せられた判断は「宿命」だったのかもしれない。

 これからも市民の声に耳を傾け、国には言うべきことは言うという姿勢で対処し、不安が少しでも解消されるよう全力を傾注する。

(2017年6月26日朝刊掲載)

年別アーカイブ