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核禁条約の制定 願う 原爆小頭症「きのこ会」が総会

 原爆小頭症の患者と家族、支援者たちでつくる「きのこ会」が24日、広島市東区で総会を開いた。広島、廿日市、三次市の患者9人を含む約60人が出席。今後も支え合うことを誓った。

 患者の兄がいる長岡義夫会長(68)=安佐南区=が「これからも元気に生きましょう」と呼び掛けた。核兵器禁止条約の制定を願い「原爆小頭児たちは今も強力な放射線による障害に苦しみ続けている。条約交渉会議の成功を祈る」とのメッセージも読み上げた。

 患者や家族からの報告では、「最近転びやすくなった」「車いすの利用を考えている」など、健康状態に不安の声も。親が亡くなりきょうだいのサポートも難しくなる中、緊急時の連絡を支援者が分担して受けることに決めた。

 小頭症患者は母親の胎内で被爆し、生まれつき知的、身体障害がある。きのこ会は1965年6月に結成。患者は現在16人で、会が把握する患者の親は最後の1人が2014年に亡くなっている。 (野田華奈子)

(2017年6月25日朝刊掲載)

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