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被災地の若者 広島に学ぶ 4県15人がインターンシップ

 東日本大震災で被災した若者たちが、原爆による廃虚から復興した広島に学ぶ「ひろしまインターンシップ」が20日、広島市中区で始まった。2週間の日程で、被爆後のまちづくりや経済再生のノウハウを学び、被災地の復興に役立てる。(野田華奈子)

 広島アンデルセンであった開校式に、宮城、福島、茨城、山形の4県から大学生と社会人計15人が参加。福島県いわき市のアルバイト塩沢あずささん(22)は「海開きができないなど、原発事故の影響は続いている。広島で放射能の情報を得て、もっと屋外で人がつながる環境をつくりたい」と話していた。

 参加者は原爆資料館の見学や被爆証言の聞き取りをする。また、広島の企業や団体の代表者を講師に迎え、放射能に関する知識や地域資源の生かし方、観光振興などについて学ぶ。NPO法人や企業で個別にインターンシップも体験し、被災地での課題の解決や起業につなげる。

 被災地の復興を目的とした国の委託事業で、NPO法人ひろしまNPOセンター(中区)が企画した。中村隆行センター長は「被災地で実践につなげ、地域再生の担い手になってほしい。双方向で学び合い、交流を深めたい」と期待している。

(2012年8月21日朝刊掲載)

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