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山口知事きょう容認表明 艦載機移転「地元の判断尊重」

 米海兵隊岩国基地(岩国市)へ7月以降、米海軍厚木基地(神奈川県)から空母艦載機61機が移転する計画について、岩国市の福田良彦市長と山口県周防大島、和木両町長が29日、村岡嗣政知事を訪ね、受け入れる意思を伝えた。これらを踏まえ、村岡知事は30日の県議会一般質問に答える形で最終的な容認判断を示す。7月中旬にも福田市長と政府へ結果を伝える。

 すでに容認表明した福田市長、周防大島町の椎木巧町長、和木町の米本正明町長が県庁で村岡知事と面会。冒頭を除いて非公開で協議した。終了後、村岡知事は「地元の判断を重く受け止めている。あす(30日)の県議会で判断を表明したい」と述べた。

 またこの日、県が受け入れ判断の前提条件とする米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設見通しについて、国への文書照会の回答があった。外務、防衛両省とも「(同県名護市辺野古沿岸部への)代替施設建設を着実に進める」などと説明。村岡知事は30日に、艦載機受け入れ判断と併せて普天間移設の「見通し」への見解を示す考え。

 艦載機移転を巡っては、福田市長が23日の市議会本会議で、国に要望した安心安全対策や地域振興策の達成状況、米軍再編交付金拡充などを踏まえ「熟慮した結果、受け入れる」と表明。これを受け、椎木、米本両町長も27日に容認判断をした。(和多正憲)

(2017年6月30日朝刊掲載)

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