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呉の戦没者しのぶ 遺族ら600人 合同慰霊式

 呉市と市遺族連合会は30日、呉市の市文化ホールで呉空襲の犠牲となった人々や戦没者をしのぶ合同慰霊式を営んだ。約600人が冥福を祈った。

 日中戦争以降に市内や戦地で亡くなった約1万7千人に、黙とうをささげた。市遺族連合会の増原尋美会長(80)は「悲しみの歴史を繰り返さない決意を新たにし、平和な社会に向けて努力を重ねる」と誓った。

 「平和の誓い」として呉高1年の米川慧さん(15)は「混沌(こんとん)とした国際情勢の中、私たち一人一人が人類の未来を真剣に考えて行動していく」と宣言した。その後、参列者は祭壇に菊を手向けて手を合わせた。

 呉市は1945年の3~7月に計14回にわたり空襲を受けた。7月1日から翌日未明には特に大規模な爆撃があり、市街地の大半が焼き払われた。一連の空襲の犠牲者は2千人を超えるといわれている。(見田崇志)

(2017年7月1日朝刊掲載)

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