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広島市立小中 登校日 半数が8月4日 本年度 各校判断で前倒し

 広島市立小中学校のうち約半数の104校が本年度、平和学習のための登校日を8月4日に設けることが市教委のまとめで分かった。教職員の関係法令の影響で原爆の日の登校日がなくなるため、各校の判断で前倒し、集中したとみられる。(野田華奈子)

 市教委によると、全市立小中206校のうち150校が夏休み期間中に平和学習のための登校日を設定。8月4日が突出し、7日が14校、5日が11校で続いた。市教委は「6日に近い日が選ばれたのでは」とみる。

 一方、56校は被爆体験を聞く証言者との日程調整などの関係で夏休み期間外に平和学習をする。

 市教委によると、地方分権の一環で教職員の人事権限が本年度から市に丸ごと移ったのに伴い、8月6日を市職員の休日とする市の条例が市立小中の教職員に適用された。教職員給与などに関する特措法に基づき、原則として休日に勤務を命じることができないため、6日を登校日とするのは難しくなった。

 市教委は、6日を登校日とできるような法令解釈による対応策がないか、文部科学省との協議を含め、再検討に入っている。ただ、本年度はすでに各校が日程を組んでいるとして、先月27日の市議会一般質問で「実施できない」との見方を示していた。

(2017年7月5日朝刊掲載)

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