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被爆者の現状 韓国医師学ぶ HICARE研修

 韓国の医師や看護師たち10人が5日、広島市中区の広島原爆障害対策協議会(原対協)を訪れ、被爆者の健康診断や高齢化に伴う課題を学んだ=写真。広島県や広島市などでつくる放射線被曝(ひばく)者医療国際協力推進協議会(HICARE)の研修の一環。

 原対協健康管理・増進センターの藤原佐枝子所長が、高齢の受診者の多くが生活習慣病や心臓などの病気を抱えたり、介護が必要になったりしている現状を説明。「被爆者の生活の質や運動機能をどう保つかという視点が大事だ」と強調した。センターの資料室や検査室なども見学した。

 臨床検査専門医の蘇希真(ソ・ヒジン)さん(39)は「研修を通じ、医学知識として学んだ原爆を肌で感じている。経験を病院に持ち帰り、共有したい」と話していた。

 研修は3~7日。これまでに放射線影響研究所(南区)や広島赤十字・原爆病院(中区)などで、放射線の人体への影響や被爆者医療を学んだ。

(2017年7月6日朝刊掲載)

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