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原爆被害者団体 会員が高齢化 下蒲刈の協議会 解散

 呉市下蒲刈町の被爆者でつくる「下蒲刈町原爆被害者団体協議会」が解散した。会員の高齢化が進み、活動が十分にできなくなっていた。

 協議会は1963年に設立された。核兵器廃絶を求める署名活動や被爆者の海外派遣に向けた募金、会員の交流を続けてきた。

 事務局長を務めてきた藤井三郎さん(77)によると、当初の会員は170人いたが、解散直前は16人にまで減っていた。今年2月には松本時義会長が死去。近年は年1回の総会も人が集まりにくい状態だったという。

 被爆2世組織の設立も議論してきたが、担い手が見つからず実現できなかった。ついに5月11日に役員会を開いて解散を決めた。

 藤井さんは「若い人が入ってこない中、残念だが仕方ない。核兵器廃絶の願いを後世に託したい」と悔しがる。同協議会の解散で呉市内の被爆者組織は4団体になった。(見田崇志)

(2017年7月6日朝刊掲載)

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