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段原中生 地元の被爆継承 31日、玉井さん招き公民館で平和学習

 11歳で被爆した玉井美佐子さん(83)=広島市南区=が体験を語る平和学習が31日午後1時半から、南区の段原公民館である。被爆体験を次の世代に引き継ごうと、地元の段原中の放送部員がインタビュー役を担う。対話形式で体験を聞き出し、地域の小学生たちに平和の尊さを理解してもらう。(下高充生)

 玉井さんは段原小6年の時、登校中に爆心地から約2・5キロで被爆した。長い間、口をつぐんできたが、昨年5月のオバマ前米大統領の広島訪問を「勇気ある行動」と評価。秘めてきた被爆体験を昨年の平和学習で初めて披露した。

 体験の継承が課題となる中、平和学習を開く段原公民館などは、10代の放送部員を初めて聞き手役に選んだ。6月下旬には両者が初対面し「原爆が落とされた直後、どのような音がしたか」「戦争中は何を着ていたか」などと質疑した。

 3年の大本彩希さん(14)は「体験を実際に聞くと重みがある。本番で玉井さんの思いを引き出したい」と意気込む。玉井さんは「核兵器は二度と使われてはならない。私の話が少しでも役に立てばうれしい」と語る。

 平和学習は無料。広島の原爆を題材にしたアニメの上映や、折り鶴の製作もある。段原公民館☎082(281)3792。

(2017年7月8日朝刊掲載)

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