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江波山気象館に大臣表彰 普及や啓発 四半世紀

 広島市江波山気象館(中区)がこのほど国土交通大臣表彰を受けた。四半世紀にわたり気象や防災に関する知識を普及、啓発してきた功績が認められた。

 気象館は1934年に県立広島測候所の庁舎として建ち、広島地方気象台だった時に爆心地から約3・7キロで被爆。戦後も87年まで使われた。90年に市へ移管され、全国初の気象専門博物館として92年6月に開館した。

 強い風を体験できる「突風カプセル」や人工的に作った雲の中に入れる「タイフーンボックス」など体験機器を備える。2007年度の6万9571人を最多にこれまで延べ約130万人が訪れた。

 小学校や公民館の求めで出向く「出前授業」や来館しにくい地域向けに年1度の「移動科楽(かがく)館」なども積み重ねている。松田智仁館長(60)は「今後も来館者の期待に応えられるよう、より一層の工夫を凝らしていきたい」と話している。(伊藤友一)

(2017年7月9日朝刊掲載)

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