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永井博士しのび 長崎市長が訪問 雲南・三刀屋 平和学習見学

 長崎市の田上富久市長が10日、長崎で被爆しながら救護に当たった医師、永井隆博士(1908~51年)が幼少期を過ごした島根県雲南市三刀屋町の三刀屋小で平和学習を見学した。長崎市長の同町訪問は47年ぶり。田上市長は児童に「先輩に学び、平和をつくる力になって」と呼び掛けた。

 同小は昨春、閉校した永井博士の母校飯石小を統合。平和学習とともに、永井博士が作詞した「あの子」を第2校歌とする長崎市山里小との交流を引き継いだ。

 この日は、平和週間(4~10日)の一環として、学年ごとに博士の生涯を本やDVDで学んだり、博士への手紙を書いたりした。田上市長は4年生のクラスで、少年時代を描いた漫画を読んで年表にまとめる授業を熱心に見学した。

 体育館であった集会では、全校児童約280人が「あの子」と三刀屋小の第2校歌「うめっこのいのちかがやけ」を合唱した。田上市長は「勉強できるのは幸せなこと。平和のためにどうすれば良いかを考えながら学習を続けて」と語り掛けた。児童代表であいさつした6年の岡田太陽君(12)は「もっと博士のことを調べて、平和について考えたい」と話した。(西村萌)

(2017年7月11日朝刊掲載)

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