「8・6登校日」前倒し 舟入小で「平和の集い」 式典視聴から 学習発表に力
17年7月18日
広島市中区の舟入小が14日、「平和の集い」を体育館で開いた。例年、原爆の日に開いてきたが、本年度は市内の市立学校で「8・6登校日」を設けられないため、前倒しした。児童たちは被爆証言などの学習成果を共有し、平和への誓いを新たにした。
全校児童約660人が参加。従来、教室のテレビで平和記念式典を見て黙とうするなどしていたが、今年は平和学習の成果発表に力を入れた。
3年生は5月に聞いた、同小校庭で被爆した中川千恵子さん(78)の証言を紹介。「平和な世界をつくるために話し合うのが大切」などと感想を発表した。5年生は原爆詩人の峠三吉の作品「にんげんをかえせ」を朗読。「私たちが平和の思いを伝えていく」と決意表明した。
終了後、6年中田愛真さん(11)は「8月6日に登校しないと平和記念式典を見ない人がいるかも。被爆者が減る中、私たちが平和への願いを受け継ぐ必要がある」と話した。
市では8月6日を市職員の休日とする市条例が本年度から市立小中学の教職員に適用される影響で、同日に登校日を設けられない事態になった。
松井一実市長はこの日の記者会見で、従来通り各校の判断で登校日を設けられるのが望ましいとの認識を強調。文部科学省と法令の解釈について再度協議し、「年内には一定の方向を出したい」と述べた。(森戸新士)
(2017年7月15日朝刊掲載)
全校児童約660人が参加。従来、教室のテレビで平和記念式典を見て黙とうするなどしていたが、今年は平和学習の成果発表に力を入れた。
3年生は5月に聞いた、同小校庭で被爆した中川千恵子さん(78)の証言を紹介。「平和な世界をつくるために話し合うのが大切」などと感想を発表した。5年生は原爆詩人の峠三吉の作品「にんげんをかえせ」を朗読。「私たちが平和の思いを伝えていく」と決意表明した。
終了後、6年中田愛真さん(11)は「8月6日に登校しないと平和記念式典を見ない人がいるかも。被爆者が減る中、私たちが平和への願いを受け継ぐ必要がある」と話した。
市では8月6日を市職員の休日とする市条例が本年度から市立小中学の教職員に適用される影響で、同日に登校日を設けられない事態になった。
松井一実市長はこの日の記者会見で、従来通り各校の判断で登校日を設けられるのが望ましいとの認識を強調。文部科学省と法令の解釈について再度協議し、「年内には一定の方向を出したい」と述べた。(森戸新士)
(2017年7月15日朝刊掲載)