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納骨名簿 全国で掲示 原爆供養塔 遺族の連絡待つ

 広島市中区の平和記念公園にある原爆供養塔に納められた原爆死没者約7万人の遺骨のうち、名前が分かっていながら引き取り手が見つかっていない815人の名簿が14日、全国各地で張り出された。広島市が各自治体などに依頼し、10月末まで。

 市内の掲示先は192カ所。うち南区のJR広島駅では、駅の職員2人が1階北口の改札横の掲示板と南口の南北自由通路に向かう階段付近の柱に、それぞれB1判1枚のポスター型の名簿を張り出した。「遺族を捜しています」の呼び掛け文の下に名前が五十音順に並び、手掛かりとなる死亡時の年齢や住所も記す。

 JR西日本広島支社広報担当の中上秀太さん(35)は「多くの方に見てもらい、遺族の発見につながれば」と願った。

 市は1968年に名簿を公開し、85年に全国発送を始めた。ただ、引き取りは2010年4月の1人を最後に途絶えている。市は今月6日に全国の自治体など1976カ所に名簿を送った。(伊藤友一)

(2017年7月15日朝刊掲載)

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