「ゲン」扉絵原画 初公開 原爆資料館 あすから 「中沢さんの思い 再発見を」
17年7月20日
原爆投下後の広島を生きる少年を描いた漫画「はだしのゲン」の少年誌連載の表紙(扉絵)とその原画の展示が21日、広島市中区の原爆資料館東館地下1階で始まる。単行本に収録されておらず、原画は初公開。12月末まで。(野田華奈子)
1973年6月から74年9月にかけて週刊少年ジャンプに連載された1話ごとの扉絵と、その原画(いずれも複製)で計104点。麦を片手に生き生きとした表情を見せるゲンや、原爆ドーム(現中区)を背景に涙を流すゲンの横顔などを描く。
加えて掲載誌23点も展示する。作者で中区出身の中沢啓治さん(2012年12月に73歳で死去)が11年、市に原画や掲載誌を寄贈していた。
中沢さんは6歳の時、爆心地から約1・2キロの神崎国民学校に登校中、校門付近で被爆。自宅の下敷きになった父親、姉、弟を亡くした。自伝的作品「はだしのゲン」などを通じ、原爆や戦争の悲惨さを訴え続けた。
原爆資料館学芸課は「原爆の被害が二度とあってはならないという中沢さんの強い思いを、多くの人に再発見してもらいたい」と呼び掛けている。
(2017年7月20日朝刊掲載)
1973年6月から74年9月にかけて週刊少年ジャンプに連載された1話ごとの扉絵と、その原画(いずれも複製)で計104点。麦を片手に生き生きとした表情を見せるゲンや、原爆ドーム(現中区)を背景に涙を流すゲンの横顔などを描く。
加えて掲載誌23点も展示する。作者で中区出身の中沢啓治さん(2012年12月に73歳で死去)が11年、市に原画や掲載誌を寄贈していた。
中沢さんは6歳の時、爆心地から約1・2キロの神崎国民学校に登校中、校門付近で被爆。自宅の下敷きになった父親、姉、弟を亡くした。自伝的作品「はだしのゲン」などを通じ、原爆や戦争の悲惨さを訴え続けた。
原爆資料館学芸課は「原爆の被害が二度とあってはならないという中沢さんの強い思いを、多くの人に再発見してもらいたい」と呼び掛けている。
(2017年7月20日朝刊掲載)