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元館長 母校で体験語る 南区の広島大付中390人に 広島駅で被爆 原田さん

 原爆資料館(広島市中区)の元館長で被爆者の原田浩さん(77)=安佐南区=が、母校の広島大付属中(南区)で被爆体験を語った。「核兵器をなくす一歩を進めるため若い行動力が要る」と訴えた。

 6歳の時、爆心地から2キロの広島駅で被爆。「火の手から逃れるため、倒れた人々を踏んで進むしかなかった。被爆者は皆つらい記憶を抱えている」と語った。

 1993~97年に館長を務めた。昨年のオバマ米大統領(当時)の広島訪問は「終わりでなくスタート」と強調。核兵器廃絶の実現には今後の働き掛けが不可欠として「皆さんの普段の行動が平和な世界を築くことにつながる」と呼び掛けた。

 道徳の授業の一環。被爆建物の講堂で、全校生徒約390人に語り掛けた。3年小林愛佳さん(14)は「原爆投下から何年たとうと、いま自分たちができることを考えないといけない」と受け止めた。(新谷枝里子)

(2017年7月20日朝刊掲載)

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