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きのこ雲 惨禍表す 「ヒロシマ・アピールズ」ポスター発表

 日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)広島地区と広島国際文化財団、ヒロシマ平和創造基金は24日、被爆72年版の「ヒロシマ・アピールズ」ポスターを発表した。グラフィックデザイナー原研哉さん(59)=東京都杉並区=が制作し、タイトルは「キノコ図」。きのこ雲を下から見上げる構図で、原爆の威力と惨禍を表した。

 湧き上がる雲を中心に熱線と放射線、爆風を表現。広島を襲った核兵器のすさまじいエネルギーを作品に込めた。広島市役所で記者会見した原さんは「世界の人々の心に広島のリアリティーを問い掛けられる」と説明した。

 会見に先立ち、松井一実市長にポスターを手渡した。松井市長は「平和を考える原点であり、被爆の実相をイメージしてもらえる作品」と感謝した。

 ポスターは今回で20作目。2千部を刷り、1枚1080円で原爆資料館(中区)や市現代美術館(南区)などで販売している。市立の中学、高校などにも配る。(野田華奈子)

(2017年7月25日朝刊掲載)

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