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新景 平和記念公園かいわい <3> おりづるタワー ドーム 夜に際立つ

 真夏の太陽が尾根に隠れると、ライトアップされた原爆ドーム(広島市中区)が眼下に浮かび上がる。屋根が吹き飛び、壁や鉄骨が残る建物の隙間から、耐震強化のために組まれた鋼材も見える。

 原爆ドーム東隣の複合ビル「おりづるタワー」は昨年9月、全館オープンした。14階建て(高さ51・5メートル)で、12、13階が展望スペース。三方の壁がない13階からは市街地を一望できる。

 夜のとばりが下りると、緑に囲まれた平和記念公園は、周囲のビル群がともす明かりの中で厳粛さが際立つ。東京都の飲食店経営中川翔太さん(30)は「ここに住んでいた人々の暮らしが想像できる」と静かに夜景を見つめた。

 ビルを所有する広島マツダ(中区)によると、展望スペースの来場者は昨年7月の先行開業以降13万人に上る。ことしの原爆の日は午前9時から午後10時ごろまで、国内外の来場者を受け入れる。(中川晃平)

(2017年7月27日朝刊掲載)

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