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「折り鶴は思いやり」 広島 オバマ氏の妹、会見

 昨年5月に現職の米国大統領として初めて広島市を訪れたバラク・オバマ氏の妹で、ハワイ大マツナガ平和研究所ディレクターのマヤ・ストロさん(46)が30日、広島市中区で広島県教委が開いたイベントにゲストとして参加した後、会見した。オバマ氏が原爆資料館に贈った折り鶴について「ヒロシマへの認識や思いやりを示したかったのだと思う」と述べた。

 ストロさんは、オバマ氏が一時期、移民など広島とのつながりが深いハワイで育ったことに言及。「そこで被爆者や(佐々木)禎子さんの物語を学んだ。痛ましい歴史を学び共有することが、平和で公正な世界を求めた彼のリーダーシップの考え方だったと思う」と述べた。広島訪問で「人々の苦痛に心を動かされたようだ」とも話した。

 自身も広島訪問は今回が初めて。「復興した街の姿は人間が立ち直る力の証しで、(紛争などの)トラウマに苦しむ地域に希望を与える。平和教育に熱心なことも印象に残った」と語った。また、2021年にシカゴにオバマ大統領図書館が開設される予定で、同図書館のアジア地域向けの教育や交流の関連プログラムがハワイ大などで構想されていることを明らかにし、「ぜひ広島とも連携したい」との考えも示した。(明知隼二)

(2017年7月31日朝刊掲載)

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