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被爆者8・6街頭へ 核禁止条約締結への国際署名 松江で島根県協議会

 島根県原爆被爆者協議会は広島原爆の日の8月6日、松江市朝日町のJR松江駅前で、核兵器を禁止し、廃絶する条約の締結を全ての国に求める「ヒバクシャ国際署名」を集める。同協議会による街頭での署名活動は初めて。(西村萌)

 県が管理する被爆者健康手帳を持つ人は2016年度末で、1026人。平均年齢は86・82歳に上る。

 長さ4メートルの看板を準備。松江市のほか、益田、出雲市の協議会役員や被爆2世たち10人前後が集まり、午前10時ごろから呼び掛ける。街頭に立つ予定の原美男会長(90)=松江市玉湯町=は「高齢の被爆者自らが街頭で訴えることに意味がある」と強調する。

 国際署名は昨年4月、日本被団協が提唱。同協議会は今春から県内の被爆者を通じて署名活動を始めた。8月中旬に回収し、約千人の賛同を見込んでいる。

 同協議会は原爆投下の6日午前8時15分に合わせて、松江市学園南1丁目の原爆慰霊碑を清掃し、黙とうしてきた。ことしは街頭に立つ高齢の被爆者の体調に配慮し、清掃は2世が務めるという。

 同市原爆被爆者協議会の小林敏雄会長(93)=同市中原町=は「少しずつ2世に引き継いでいく。街頭署名で、核兵器廃絶の必要性と被爆者の声を伝えたい」と話している。

(2017年7月31日朝刊掲載)

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