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8・6「外国人も献花を」 広島の団体 観光客に呼び掛け

 広島市の国際交流グループ「イーチ・フィーリングス」は6日、平和記念公園(中区)を訪れた外国人観光客に、原爆慰霊碑への献花を呼び掛ける。国や地域に関係なく平和の大切さを考えてほしいと、初めて企画した。

 平和記念式典が終了した後の午前9~11時、国際会議場の近くで200人を目標に呼び掛ける。木のつるで編んだ直径1・2メートルの輪を用意。会が準備するカスミソウやケイトウなどの花を差し込んでもらう。輪の中央には紙を張り、平和へのメッセージや署名を書き込んでもらう。活動の様子を動画で撮影し、今月中にインターネットで公開する予定だ。

 会は2009年に結成し、現在は社会人と広島修道大(安佐南区)安田女子大(同)の学生約40人でつくる。昨年のオバマ前米大統領の来訪や外国人観光客の増加を受け、被爆地への関心が高まっている好機と捉えた。代表の渡辺由起子さん(28)は「観光地という理由だけで訪れるのではなく、平和な世界をつくる当事者として意識を高めてほしい」と願う。

 英語や中国語で声掛けできる市内在住の留学生たち15人が協力する。広島修道大1年で中国・黒竜江省からの留学生杜岩さん(20)=西区=は「中国では原爆について学ぶ機会が少なかった。原爆の日に平和記念公園を訪れるのは自分の学びにもなる」と語る。

 イーチ・フィーリングス事務局☎082(299)2272。(栾暁雨)

(2017年8月2日朝刊掲載)

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