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平和の願い 絵や書に凝縮 廿日市で52点展示

 廿日市市下平良のはつかいち美術ギャラリーで、平和美術展が開かれている。収蔵品の中から、平和の尊さや生命の尊厳を伝える絵や陶器、書計52点を展示している。市などの主催。20日まで。

 被爆画家の増田勉さん(1916~2007年)や入野忠芳さん(1939~2013年)を中心に計10人の作品を並べた。爆心地から約1・5キロの比治山橋近くで被爆し、戦後は二科会評議員も務めた増田さんの作品は油彩18点。黒い雨や焦土をテーマにした抽象画で、原爆への憤りを表現している。

 入野さんの作品は広島市内の被爆樹木を描いた墨絵19点。平和記念公園(中区)のアオギリや、寺院報専坊(同)のイチョウなどを細やかな筆致で描いている。

 ギャラリーの山田博規学芸員(49)は「メッセージ性の強い作品を見て、自分なりに平和を考えてもらえれば」と話す。入場無料。月曜休館。(山瀬隆弘)

(2017年8月4日朝刊掲載)

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