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艦載機 あすにも移転開始 岩国基地へ厚木から

 米海兵隊岩国基地(岩国市)へ米海軍厚木基地(神奈川県)の空母艦載機61機が移転する計画を巡り中国四国防衛局は4日、岩国市や山口県に、第1陣となるE2D早期警戒機5機の移転開始時期を「6日ごろから」と伝えた。天候次第で日程変更の可能性がある。

 赤瀬正洋局長たちが市役所や県庁を訪れ、福田良彦市長たちに面会。福田市長たちは、航空機の安全運用の徹底などを米側に求めるよう要請した。同局職員が説明した広島県などは、広島原爆の日である6日の飛行自粛を求めた。この日、在日米軍司令部から防衛省に連絡が入ったという。

 E2Dに続き、11月ごろと来年5月ごろにFA18スーパーホーネット戦闘攻撃機計48機が移る。同年1月ごろ、EA18Gグラウラー電子戦機6機とC2輸送機2機が配備される予定。

 国側はこれまで、艦載機を搭載する空母ロナルド・レーガンが米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に寄港するのに伴い移転も始まると説明。一方、防衛局によると、現時点で空母が6日ごろに横須賀に寄港する情報はない。移転準備のため既に米兵の一部が岩国へ移っているという。

 移転計画は日米両政府が2006年5月に最終合意した。国は今年1月、移転開始見通しを「早ければ7月以降」とし、福田市長と基地周辺の山口県周防大島、和木両町長、村岡嗣政知事は6月中に受け入れを表明。7月11日、官房長官たちに移転容認を伝えた。(松本恭治、和多正憲)

(2017年8月5日朝刊掲載)

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