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被爆証言朗読 記憶刻む 追悼式 湯来中生ら 反戦誓う

 広島市佐伯区湯来町の市湯来福祉会館で5日、原爆死没者追悼式と平和を語る会があった。被爆2世の講話や湯来中の生徒による被爆証言の朗読を通じ、72年前の惨劇を追体験した。

 湯来中の24人や町内の被爆者、遺族たち計約70人が参加。追悼式で黙とうし、参加者一人一人が焼香した。

 平和を語る会では、町内の住職桜井光寿さん(37)が中学生の前に立った。西区楠木町で被爆した父から伝え聞いた8月6日やその後の人生を紹介。「父は戦争を恐ろしいと思ったが、反対できない時代だった。今は皆で戦争をしないよう声を上げないといけない」と呼び掛けた。

 湯来中は生徒7人と教諭がステージ上で、湯来原爆被爆者の会の西耕三会長(87)の体験談を朗読した。3年松下大夢(ひろむ)さん(14)は「練習で何度も声に出し、苦しい記憶を感じた。戦争の恐ろしさを世界に発信したい」と話した。(山瀬隆弘)

(2017年8月6日朝刊掲載)

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