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認め合う世界 若者訴え 広島の中学生20人 英語で思い 式典参列の駐日大使に

 原爆の日を前に5日、広島市の中学3年生20人が、平和記念式典に参列する駐日大使たちに、自ら考えた平和メッセージを英語で伝えた。「考え方の違いを認め合う」「人を思いやる」―。仲間との議論を通じてたどり着いた言葉を届けた。(三宅瞳)

 参加者は中区のホテルで19カ国の大使たち30人と対面。真剣な表情で相手の目を見ながら、練習してきた英語のメッセージを伝えた。

 井口中の赤司朋葉さん(14)=西区=はイスラエルの大使に「考え方の違いを認め、互いに尊重し合うことが平和につながる」と主張。「国同士でも重要なことだ」との答えに笑みがこぼれた。

 多くの生徒は言葉を伝えた後、笑顔で握手し、写真撮影をして交流を深めた。古田中の篠原一希(いき)さん(15)=西区=は「平和を求める気持ちは同じだと感じた」とうなずいた。

 生徒は4月以降、平和をテーマに意見交換や、被爆体験伝承者の話を聞くなど研修を重ね、メッセージを練ってきた。

 中学生の平和への意識と英語力を高める市の事業の一環。20人は市教委が作文などで選んだ。6日は平和記念式典に訪れた外国人にメッセージを手渡す。

(2017年8月6日朝刊掲載)

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