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条約批准 各国に訴え 原水協・禁 広島大会が閉幕

 日本原水協などの原水爆禁止世界大会と、原水禁国民会議などの原水爆禁止世界大会は6日、それぞれ広島市中区で集会を開き、広島での日程を締めくくった。両大会とも国連で7月に制定された核兵器禁止条約を長年の運動の一つの到達点と評価。全ての国の条約批准を目指し、働き掛けを強めることを確認した。

 原水協のヒロシマデー集会は約2千人が集まった。条約制定を推進したオーストリア外務省軍縮軍備管理不拡散局のマルチン・クルーガー次長は「核兵器は存在するだけで全人類に危険を及ぼす」と条約の意義を強調した。

 大会決議では「核兵器の完全廃絶に向け、草の根から多彩な行動を繰り広げよう」と呼び掛けた。自由党の小沢一郎代表が初めて連帯のメッセージを寄せた。

 原水禁のまとめ集会には約700人が参加。大会実行委員長の川野浩一原水禁議長は「核と人類は共存できないという訴えを大事にし、核も戦争もない世界を目指そう」と述べた。

 大会アピールでは、条約批准を広げるため「日本政府は唯一の戦争被爆国として、核兵器保有国とその同盟国をリードする責任がある」と指摘。脱原発や憲法9条改正阻止なども盛り込んだ。

 原水協、原水禁とも7日から長崎市での日程を開始する。(永山啓一)

(2017年8月7日朝刊掲載)

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