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笠岡でつどい 平和の尊さ 次代へ 被爆者と中高生 鐘に誓う

 広島に原爆が投下されて72年となる6日、笠岡市のかさおか平和のひろばで、市原爆死没者鎮魂式と平和祈念のつどいがあった。出席者約80人のうち、高齢化の進む被爆者は4人で、中高生16人が次代に向けて平和を担う思いを高めた。(谷本和久)

 市原爆被爆者会や市などでつくる実行委員会が主催。この1年間に亡くなった被爆者5人の名前が報告され、小林嘉文市長は「核兵器のない世界を一日も早く願う」とあいさつ。参列者が平和祈念碑に白菊を手向け、鐘を鳴らした。原爆投下の午前8時15分には黙とうし、犠牲者の冥福を祈った。

 笠岡東中、金浦中、岡山龍谷高の生徒が千羽鶴を献納台にささげた。同高2年の村田千夏さん(16)たち6人が平和の誓いで「多くの人の夢や希望を奪う戦争が起きてはならない。若い力を活用し、戦争の悲劇や平和の尊さを次世代へ伝えていきたい」と訴えた。

 市被爆者会の会員は51人で、平均年齢は87歳。爆心地から1・5キロで被爆した桑田義彦さん(91)は「原爆投下の事実が忘れられてはいけない」と願う。6月に広島市で原爆ドームや原爆資料館を見学した金浦中2年の佐藤京重さん(14)は「平和への取り組みを考えていきたい」と話した。

(2017年8月7日朝刊掲載)

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