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福島の高校生が被爆体験を学ぶ 平和首長会議の青少年支援事業

 福島県いわき市の平商業高2年生2人が7日、広島市中区の広島国際会議場で市の被爆体験伝承者の講話を聞いた。平和首長会議(会長・松井一実広島市長)が加盟都市の若者を被爆地に招く、青少年「平和と交流」支援事業の一環。

 伝承者の主婦大松美奈子さん(45)=安佐北区=が、爆心地から約2キロの東練兵場(現東区)で被爆した国重昌弘さん(86)の体験を話した。顔と左腕に大やけどを負い、自宅まで逃げる様子を地図や絵を交えて語り、「核兵器をなくすのが私の敵討ち」との国重さんの言葉も紹介した。

 支援事業は昨年度から市外の若者に被爆体験を伝える目的で始めた。山下大輝さん(17)は「東日本大震災以来、放射能の恐怖が身近になった。福島の若い世代にも被爆体験を伝えれば、核に立ち向かう共感の輪が生まれるのでは」、鈴木悠太さん(16)は「体験談は生々しかった。これを機に命の重みを考えていきたい」と話した。(城戸良彰)

(2017年8月8日朝刊掲載)

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