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満蒙開拓団苦難 写真や記事40点 中区で展示

 戦時中に国策で旧満州(中国東北部)に入植した満蒙(まんもう)開拓団と、帰国者の戦後の苦難を伝える資料展が、広島市中区の合人社ウェンディひと・まちプラザで開かれている。11日まで。無料。

 入植時の生活を捉えた写真や書籍、新聞記事など約40点を展示する。戦争末期の混乱で幼くして家族と離れ離れになって中国人に育てられ、帰国後は生活習慣の違いや偏見に悩んだことなどを紹介。高齢化が進む中、言葉の壁で介護サービスを受けにくい現状などもパネルで報告する。

 県内からの入植者は1万1千人以上で、全国で8番目に多い。広島と開拓団の関わりを知ってほしいと、市内の残留邦人と家族でつくる市中国帰国者の会(中区)が主催。

 副会長で吉林省から1996年に帰国した松山鷹一さん(51)=中区=は「今なお戦争に翻弄(ほんろう)されている残留邦人の人生を伝えたい」と力を込める。(栾暁雨)

(2017年8月9日朝刊掲載)

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