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日本政府に条約参加訴え 被爆72年 長崎市平和祈念式典

 被爆72年の長崎市の平和祈念式典が9日、平和公園で営まれた。原爆が投下された午前11時2分に参列者が黙とう。田上富久市長は平和宣言で核兵器禁止条約を「被爆者が積み重ねた努力が形になった」と高く評価。日本政府に「唯一の戦争被爆国として、一日も早い参加を」と迫った。さらに米国の「核の傘」に依存する安全保障政策を見直すよう求め、憲法の平和理念と非核三原則厳守を世界に発信することも促した。さらに原発事故に見舞われた福島の被災者についても東日本大震災が起きた2011年以降、7年連続で触れた。

 続いて被爆者代表の深堀好敏さん(88)が「平和への誓い」を朗読した。原爆で姉を失った悲しみを振り返った上で、原発再稼働が相次ぐ中で原発偏重のエネルギー政策を自然エネルギーに軸足を移すべきだと訴えた。

 この1年に亡くなったか、死亡を確認された長崎の被爆者は3551人。原爆死没者名簿の総数は17万5743人となった。

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