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「ノーモア戦争」全力 福山空襲72年 式典や集い

 福山空襲から72年を迎えた8日、「原爆・福山戦災死没者慰霊式」(原水爆禁止運動福山推進連盟主催)が福山市霞町の中央公園であった。市内では中高生による核兵器廃絶の署名活動や平和のつどいがあり、若者たちが戦争体験の継承や平和な世界への努力を誓った。(高本友子)

 慰霊式は遺族たち約270人が参列。折り鶴や折りばらを母子三人像前にささげた。枝広直幹市長が「核兵器禁止条約が国連で採択された。福山市民も平和な世界へ向けて全力を尽くす」と述べた。

 市人権平和資料館の若者向け連続講座「ふくやまピース・ラボ」のメンバー15人は「戦争の恐ろしさを世界に伝えなければいけない」などと誓った。

 式前に盈進中・高(千田町)の生徒16人が、同公園で核兵器廃絶の署名活動を実施。高2の池田風雅さん(16)は「8日に活動することで、ノーモアヒバクシャだけでなくノーモアウォーと訴えたい」と力を込めた。

 松浜町のリーデンローズでは「市民平和のつどい・市民平和大会」(同連盟主催)があり、約1100人が参加。城北中(木之庄町)の生徒18人が「未来は自分たちの心で変えられる。過去を知らなければいけない」などと宣言。平和への願いを込めた歌や演劇もあった。

 福山空襲では市街地の8割を焼失、354人が犠牲となった。

(2017年8月9日朝刊掲載)

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