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「ヒロシマと平和」発表 広島市立大で12ヵ国・地域の学生ら

 「ヒロシマと平和」をテーマにした広島市立大(安佐南区)の集中講座の参加者による発表会が9日、同大であった。欧米など12カ国・地域と同大の学生たち34人が、9日間にわたった講座の成果を披露した。

 参加者は8班に分かれて発表。母国では貧困が深刻という学生は「戦争がなくても平和な状況とは言えない。広島での学習を母国でどう生かすか悩んでいる」と発言。被爆者の証言活動を念頭に「弱者の声を広く伝えるのが重要だ」と強調した。

 ウクライナ人の元新聞記者で、英ブラッドフォード大の大学院生マリーナ・オシーチャックさん(36)は、ロシアによるクリミア編入を機に母国で一部に核武装論があると指摘。「核が何をもたらすか知られていない。非人道性や被害の実態など、得た知識を伝えたい」と話した。

 講座は2003年から実施。今回の参加者は1日から講義や討論、原爆資料館(中区)の見学などで学習を深め、6日には平和記念式典に参列した。(城戸良彰)

(2017年8月10日朝刊掲載)

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